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算命学普及に関する今後の活動について

算命学の第13代宗家の高尾義政先生は、算命学のあり方について、「大衆に根づいてこその学問」として、算命学の普及にご尽力をされました。最近では巷に算命学に関する記載が多くなってまいりました。私としても、算命学が世の中に広がっていくことは、非常に喜ばしい事かと感じております。

しかし、それと並行して算命学の技術的なご質問も多く寄せられるようになりました。その中には、「こういった記載があるが実際のところ、どれが正しいのでしょうか。」といったような内容のご質問や、「私は算命学の普及についてこういった進め方をしていく。」といった主義主張等が増えてまいりました。

大局的に見て、算命学の普及には大いに賛成するところですが、四千年もの長い間に忠実に伝承され、蓄積されてきた算命学の膨大な知識そのものに対して、全く違った流儀が発生して、「それらの考え方が正しい。」とされてしまった時には、私個人としては、大きな憂いとなっている今日この頃です。
これは真剣に今後のあり方を考えていかないと、「高尾先生が残された算命学が、とんでもない方向に行ってしまう。」と一抹の不安を抱いております。

そのような中、明学院としてどのような活動をして行くことが、「最も正しいやり方なのだろう?」「どのような役割を背負って行くことが望ましいのだろうか?」と、最近は考えるようになりました。

算命学を効率よく学ばれたい方、手っ取り早く算命学を使って占いをしたい方からしてみると、ネットに掲載されているような知識やシステム化された教材でお勉強されることは、かなり貴重であり、大切な情報源かと思われます。ですから、何でもいいから奥義等を掲載して欲しい。と思っていらっしゃる方が大勢いるかと思いますが、残念ながら、高尾先生直系の門下生は、その手法を取ることか出来ません。
高尾先生のご遺志の記事で記載させていただきました通り、高尾義政先生の直系である算命学の先生をはじめとして、明学院の先生方も、算命学の奥深を口伝の教え方で続けていかなくてはならないのです。

しかし、それでは都心の限られた範囲でしか教えることができないことになります。
ここ数年間は、全国の地方からも学びに来られている生徒さんもいらっしゃいます。その移動費のご負担もかなりのものです。

私が教わりました算命学は、高尾先生の教えられた内容は、ほぼ全てのものがございますが、実のところ、私の数名の生徒さんに継承させることが出来れば十分だろうと考えていました。
しかし、この現在の算命学の状況を知ることにより、これまでの考えを改めて、より多くの人への伝承をしなくてはならない。と考えを改め、一念発起した次第です。

したがいまして、今後の活動といたしまして、私及び講師の免状を取得された優秀な先生方を、全国の数か所に赴かせていただくこととさせていただきます。

これから一年間を目処に、全国の主要都市で算命学を学ばれる方を募集させていただきます。人数が揃いましたら、地方でも算命学をお教えさせていただきます。

地方の皆様、楽しみにお待ちくださいませ。
どうかよろしくお願いいたします。

2017年6月吉日

算命学の普及のあり方・考え方(高尾先生のご遺志)

高尾義政先生は、算命学の普及について、「大衆に根づいてこその学問」として、算命学の普及を御祈念されました。しかし、ただいたずらに世に知らしめることを望まれたのではありません。

算命学は本来占いではなく、「人はこのようにして生きていった方が良い」と教える人生の処世術であり学問として位置付けています。

人間の人生そのものを語っている学問ですので、非常に見るべき奥義や技術が多く、また、一つ一つの考え方は非常に奥が深いものです。それらを修得するには、非常に長い年月がかかり、また、非常に難解でもあるのです。
それゆえに、高尾義政先生は、『正しい算命学を正確に伝える(教える)』ことを御指示されています。すなわち、『口伝』を切望されているのです。

三十数年前に、テレビを通じて「算命学」と「天中殺」が普及しました。
しかし、結果は「何やら怖いもの。」として流布され、多くの誤解を招くことになってしまいました。(誤解の内容は、ここでは割愛させていただきます。)

算命学の学問を広く深く知っていただくには、テレビや雑誌、インターネットに掲載することは認知の上ではすばらしい事なのですが、残念ながら、それらの伝達手段では、心が通わずに、算命学の肝心な深いところまでは、充分に伝えることが出来ず、返って学ばれた人達を迷わせる結果になってしまうのです。(注:高尾先生談)
生前、高尾先生は、この事等を深く悲しみ嘆かれておられました。

「算命学は、陰の仕事ですので、陰の中で慎ましく世に広めていくこと。」と当時のお弟子さん達にご指導されています。ですので、算命学の奥義や思想的なものを、何年・何百年かかろうとも、口伝で地道に伝えきっていかれることを御希望されたのです。

算命学は人生を語れる素晴らしい学問です。それゆえに、
一人一人に入念に、
迷わすことなく、
地道な活動において、
伝えきらなくてはならない。

のです。

それが、算命学を伝承した者達の使命でもあるのです。

宗教的に広く大衆に伝えられる教えなら、教える側(伝える側)は非常に効率的で楽なのですが、算命学は、ひとり一人に「人生のあり方を教える学問」なのです。

算命学を教える側(伝える側)にとって大切なことは、「学ばれる人たちを迷わせる事なく、見捨てることなく、責任をもって対処していただくこと。」なのです。
時に親切心で良かれと思って行っていることが、結果として大きな罪を犯すことがあります。
広い狭いは別にして、算命学を浅く伝えていくことは、個人の人生の迷いをも生み出されてしまうばかりでなく、間違った解釈をさせてしまい、多くの不徳・不正・争いなどといったような負のものをも生み出されてしまうのです。
無神経な伝え方をされ、迷わせる事をいとわずにいられる方は、算命学では、「運命の罪人」として位置付けられてしまうことを知ることが肝要です。

私は師匠の清水南穂先生から、高尾先生は授業の中で、「一人ひとりに責任をもって算命学を正確に伝えていってください。」とご要望されたと伝えられました。
それは、四千年続いて伝えられてきた算命学を、代々の伝承者も忠実にそのまま伝えられて来たからなのです。
高尾先生も先代の呉仁和先生から教わり、高尾先生も当時の生徒さん達に、忠実に、そして、正確に伝承されているのです。

そして、これから算命学を学ばれて行かれる皆様も、人生の真理を教えてくれるこの学問を正しい事に使って頂き、正しく後世に伝えていって欲しいと切に願って止みません。

2017年6月吉日

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